写真・図版
日立製作所笠戸事業所で完成し、出荷を待つ東海道新幹線N700Sの先頭車両

 東海道新幹線は、JR東海だけでなく鉄道車両メーカーにとっても「ドル箱」だ。車両づくりが事業の「顔」となるうえ、東海道新幹線は他の路線よりも車両数が多く「実」もある。製造を受注できるかは一大事だ。

 旧国鉄の時代は、新幹線の受注シェアが固定された「護送船団体制」だった。産業育成の面が強く、当時分担していた5社の間で受注競争はなかった。

 だが、1987年の旧国鉄民営化がメーカーに生存競争を持ち込んだ。

 現在、最新型の「N700S…

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